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IFRSにおける営業利益の課題:XBRLの視点から

会場:
東京大学経済学研究科学術交流棟(小島ホール)
2階 コンファレンスルーム
要旨:
XBRLから見たIFRSの動向

企業の財務情報のデジタル・リポーティングをおこなうために、XBRL (eXtensible Business Reporting Language) というタグ付け言語がある。IASBはXBRLが登場した当初よりこの XBRL に積極的にかかわっており、IFRSタクソノミの開発や表示項目の翻訳作業などを進めてきた。XBRL自体は特定の会計基準を前提として開発された言語ではないが、タクソノミは各国の会計基準に依拠して作成される。このタクソノミを通じて、通常は見過ごしがちな会計基準の特徴に気がつくことがしばしばある。
たとえばIFRSは基本的に原則主義を標榜するが、実際の開示実務においては細かい部分の規定が求められたりする。デジタル・リポーティングを行うためのXBRLタクソノミの開発においても、このジレンマに突き当たっており、いろいろな困難に直面している。今回は英国 HM Revenue & Customs におけるXBRL対応など動向を織り交ぜながら、XBRLという側面から主として英国におけるIFRSの動向について語ることにしたい。

またXBRLには InlineXBRL (iXBRL) という技術があり、日本や英国においてはファイリングのためのフォーマットとして導入がすすめられている。この iXBRL の技術的な解説と活用事例についても説明することにしたい。iXBRL データに含まれる膨大なテキストデータを取り扱う際に注意すべき点などを解説し、具体的な事例として、EDINETから入手できる iXBRL データを用いて、特定のキーワードを含む記述を抽出するにはどうすればよいか、誰でもすぐに実行できる方法を紹介することにしたい。

プロフィール:
坂上 学 氏

1991年商学修士(早稲田大学)。1994年早稲田大学大学院商学研究科博士課程中退、大阪市立大学商学部助手、講師および助教授を経て、2009年法政大学経営学部教授に就任。現在に至る。

著書・論文:
『事象アプローチによる会計ディスクロージャーの拡張』, 中央経済社, 2016年.
"The Impact of XBRL Adoption on the Information Environment: Evidence from Japan, " The Japanese Accounting Review, Vol. 4 (January 2015), pp. 49-74. (with Bai Zhenyang and Fumiko Takeda) "Value Relevance of Profit Available for Dividend," Asia-Pacific Journal of Accounting & Economics, Vol. 17, 2010, pp. 41-56. (with Shin'ya Okuda and Atsushi Shiiba) "Japanese Accounting Profession in Transition," Accounting, Auditing & Accountability Journal, Vol. 12 No. 3, March 1999, pp. 340-357. (with Hiroshi Okano and Hiroshi Yoshimi)