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開催予定のイベント

CARFセミナー:IFRSと日本の会計制度(15)

趣旨

国際財務報告基準(IFRS)を日本にどのように導入するべきかは、巷間、注目を集めている検討課題です。マスメディアやインターネット上では、大勢の人が、導入の是非について多様な意見を発信しています。多くの人は、導入の可否は多数決で決まると考えて、アカデミックな世界にいる研究者に対しても「賛成か反対か」の意見を求めているようです。しかし、そのような要求に対して、おそらく研究者は満足のゆく回答はできないでしょう。研究者の多くは、「IFRS導入の可否」そのものを研究テーマにしているわけではないからです。

本セミナーでは、研究者は、IFRSを題材として、どのような検討課題を設定して、どのような新しい知見を得たのかを紹介していきます。IFRS問題の向こう側に、どのような学問的課題があるのか、IFRSをめぐる議論や経験は、学問の進歩にどのような貢献をしているのかを、多くの方々と一緒に考えていきたいと思います。

開催日時

2019年930日(月) 18:00-19:30

会場

東京大学本郷キャンパス 国際学術総合研究棟 2階 「第7教室」
https://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_07_j.html

報告者

秋葉賢一氏
(早稲田大学大学院会計研究科教授)

演題

時価算定会計基準の公表-2つの時価

セミナー要旨

企業会計基準委員会(ASBJ)は、2019年7月に企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」を公表した。この会計基準の開発にあたっては、IFRS第13号「公正価値測定」の定めを基本的にすべて取り入れることとしており、それに沿った「時価」を新たに定義した。他方、この会計基準が適用されない項目の時価の定義は、これまで通りであるため、わが国では、同じ「時価」といっても2つの定義が存在することになった。これは、国際的な会計基準との整合性を図ることができたが、日本基準の中で整合性のない取組みになっていることを意味している。

今回は、企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」を概観するとともに、2つの「時価」の定義が存在することとなった理由や、時価の算定方法や開示のみならず会計処理にまで影響を及ぼした改正がされた理由などを検討する。

講師プロフィール

1986年横浜国立大学経営学部卒業。1986年英和監査法人(現・有限責任あずさ監査法人)入所。1989年公認会計士登録。1998年同法人社員、2007年同法人代表社員。この間、2001年から2009年まで企業会計基準委員会(ASBJ)へ専門研究員(2007年から主席研究員)として出向。2009年早稲田大学大学院会計研究科教授に就任。現在に至る。

著書
『エッセンシャルIFRS(第4版)』(単著、中央経済社・2015年)
『会計基準の読み方 Q&A100』(単著、中央経済社・2014年)など

申込方法

※資料は当日配布されます。
参加ご希望の方は、以下のURLよりお申し込みください。
https://iap-jp.org/carf/member