イベント

セミナーCARFセミナー

開催日:2022.10.20(木)

第49回CARFセミナー:IFRSと日本の会計制度(16)

趣旨

我が国で国際財務報告基準(IFRS)の任意適用の開始から10年を過ぎ、IFRS任意適用会社は200社を超え、時価総額ベースでは4割以上を占めるようになりました。その間に日本基準のコンバージェンスも進行しておりますが、我が国における会計基準の基本的な考え方と異なる、又は受け入れが難しいものについては、会計基準差となっています。会計基準差となっている会計上の論点については多様な意見があり、容易に解消されるものではありません。
本セミナーでは、報告者は、IFRSを題材として、どのような検討課題を設定して、どのような新しい知見を得たのかを紹介していきます。IFRS問題の向こう側に、どのような学問的課題があるのか、IFRSをめぐる議論や経験は、学問の進歩にどのような貢献をしているのかを、多くの方々と一緒に考えていきたいと思います。

開催日時

2022年10月20日(木)18:00~20:00

会場

東京大学経済学研究科学術交流棟(小島ホール)1階 第1セミナー室

※ハイブリッド形式 (教室収容定員の都合上、対面参加については申込先着順とさせていただきます。)

講演者

大瀧 晃栄氏(SMBC日興証券 シニアアナリスト)

 

演題

のれんの会計処理と企業価値評価の実務

セミナー要旨

ここ数年、国際的にのれん償却の是非に関する議論が活発化しています。IFRSと米国基準は2000年以降にのれんに関して償却から非償却へと移行しましたが、日本基準はのれん償却を堅持しています。我が国の資本市場は3つの会計基準が併存していますが、その中でも最も企業業績への影響の大きい会計基準差はのれん償却です。当該論点については様々な見解が示されていますが、財務諸表利用者がのれんの会計処理についてどのように考え、そして株式投資等の企業価値評価の実務において、のれん償却の違いをどのように取り扱っているかを紹介し、のれんの会計処理の在り方を考察します。

講師プロフィール

1994年早稲田大学卒。同年㈱野村総合研究所入社。太田昭和監査法人(現EY新日本有限責任監査法人)を経て、2011年SMBC日興証券㈱入社。株式調査部にて会計・制度アナリストとして在籍。現在に至る。
金融庁企業会計審議会会計部会臨時委員、財務会計基準機構会計基準諮問会議委員、IFRS財団資本市場諮問委員会(CMAC)メンバー、日本証券アナリスト協会企業会計研究会委員、企業会計基準委員会(ASBJ)の5つの専門委員会委員等。
公認会計士。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。

著書

「企業価値評価のための企業会計の基礎」(単著、税務経理協会・2022年)

申込

参加申込フォーム

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