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金融危機と規制当局、基準設定主体の対応 (『金融危機と会計規則』 中央経済社、2012年に収録)

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Abstract

本稿は、世界金融危機と会計基準を巡る動きを、(1)サブプライムローン問題の拡大と会計基準の見直し(〜2008 年9 月)、(2)「リーマンショック」に伴う信用収縮と会計基準の見直し(2008 年9 月〜2009 年3 月)、(3)金融商品の会計基準の本格的な見直し(2009年4 月〜2011 年1 月))に区分して整理し、金融危機における会計基準の内容や運用について、どのような見直しがなされたのか、そのとき、会計基準を巡る「政治化」はどのように関連していたのかについても考察することによって、会計基準の設定・改廃に係る当事者の動きについて、改めて確認するものである。本稿を通じて、散発的な報道や市場関係者の個々の経験を超えた事実関係について、共通的な理解が深まれば、今後、新たな制度設計等を行うにあたって意義を有することになるのではないかと思われる。