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企業会計基準適用指針が果たしている役割−会計基準の階層構造−

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Abstract

本稿の主題は、企業会計基準委員会(ASBJ)による企業会計基準適用指針(以下「適用 指針」)が、企業会計基準との関係において字義通りに運用されているかどうかであ る。 この点を確かめるため、本稿では適用指針の各パラグラフを対象に、それぞれが果た している役割に応じた分類を試みた。 より具体的には、「適用指針に期待されている4つの主要な役割」に着目し、そこに 分類できないパラグラフ、すなわち「期待されている役割を果たしているとは言い切 れない項目」の抽出を試みた。 本稿の分析結果は、ごく少数の例外を除き、適用指針は字義通りに運用されているこ とを示唆している。 ただ、そうした分析結果との親和性に乏しい「寓話的な証拠」もみられる。どうすれ ばそれらに合理的な解釈を与えられるのかは、今後の検討課題として残されている。
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