ワーキングペーパー

マクロ金融

J-series

作成:

番号:CARF-J-118

日本の価格粘着性について:小売物価統計調査個票を用いた分析

著者:上田晃三

要旨

本稿では、消費者物価指数の基礎統計である「小売物価統計調査」の個票を用いて、日本の価格硬直性についてのファクトを整理する。主な結果は以下の通り。①平均的な価格改定頻度はひと月あたり約20%である。②価格改定頻度の品目による異質性は米国より大きい。③価格改定頻度と改定幅の間には明確な関係がない一方、価格改定幅とクロスセクションでみた店舗間の価格のばらつきの間には正の相関がある。④大都市ほど価格改定頻度が高く価格のばらつきが小さい傾向がある。⑤価格変化と有効求人倍率の間には一部サービスで正の関係がある一方、価格改定頻度と有効求人倍率の間には一部財で負の関係がある。

 
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